年金で糊口を凌ぐ身にとって愉しみのひとつは格安ツアーである。出雲大社―足立美術館―出石―天橋立1泊2日旅(三朝温泉・依山楼岩崎)をネットで見つけ出掛けた。
× × ×
赤い16の目が闇に光る。
8つの頭に8つの尾。
世にも恐ろしい大蛇こそ、人喰いヤマタノオロチ(八岐大蛇)だ。
狂暴な怪獣に、高天原を乱暴狼藉で追放されたスサノオノミコト(須佐之男命)が立ち向かう。
――ガキのころ見知った「ヤマタノオロチ退治」伝説を実写とCGを織り交ぜ、高さ3m×幅15mのスクリーンに見せるのは、「神話博しまね」映像館。ナレーションは浅野温子さん。
★八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を
上映時間20分の神話映画「ヤマタノオロチ」の最後に、スクリーンに浮かび上がった詩。これはスサノオがヤマタノオロチを退治した後、救い出したクシナダヒメ(櫛名田姫)を妻とし、出雲の須賀に宮を建てたとき詠んだ歌で、古事記にも載っていて日本最古の和歌といわれている。
「八雲」は出雲の枕詞。ラフカディオ・ハーンの日本名、小泉八雲の名は島根・松江に在住していた縁から採ったのだろうか。
なんでも今年は古事記編纂1300年の節目に当るそうな。
古代出雲歴史博物館の脇で「神話博しまね」が開催中だった。期間=2012年7月21日~11月11日。
残念ながら古代出雲歴史博物館には時間がなく入館できず。これが団体格安ツアーの弱点(笑)。神話の世界にちょっぴり浸りながら出雲大社を参拝した。
御本殿は60年に一度の大改造中で、御仮殿で100円硬貨をポンと入れ、『ニ礼四拍手一礼』の作法で拝礼した。
祭神は大国主大神。至らぬ我が身と連れ添って30数年、カミさんとの契りを与えてくれた縁結びの神さんに大いに感謝!感謝!(それが100円かい=笑)。
2012年9月13日参拝
美博の館#34
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