死の淵から這い上がった平清盛が出家した――2012.9.9放送のNHK大河ドラマ「平清盛」。
清盛が剃髪を比叡山延暦寺の僧侶・明雲に頼むと、明雲は「山法師になぜ」と清盛に訊ねた。
「白河院でさえ手に負えぬ山法師と協力したい」と清盛はこたえた。
× × ×
「山法師ってなんだ?」と放送の翌日、草野球音は同年輩、団塊世代の友人、「トリ頭」こと戸坂健作(とさか・けんさく)に問うた。
「エッヘン」とばかり、戸坂は胸を張る。
「法師といえば、仏法に通じ人々を導く人。僧侶のことだな。『山法師』というと、延暦寺の僧、特に平安時代末期の院政期の僧兵を指すのだ。奈良法師といえば興福寺の僧兵さ」
さらに、もうひとくさり。
「あの権勢を誇った白河法皇も意のままにならぬもののたとえとして『賀茂河の水、双六の賽(さい)、山法師』の三つを挙げておるな」
どうやら、またこっそり最も古い機種ipadでweb検索したらしい。いつもながら、彼がエライのではなく、webの力を借りて知識を曝(さら)け出しているだけなのだが……。
「戸坂」は「鶏冠(とさか)」に、「健作」は「検索」に読み方が同じ。ニワトリは3歩歩くとモノ忘れすることから、健忘症気味なご仁を「トリ頭」と言う隠語もある。戸坂もwebで検索した知識をいかにも自分がモノ知りのように振る舞い披露するが、翌日には調べたことすらすっかり忘れてしまう。
彼の仲間は半ばおちょくりながらも、親愛の情をこめて戸坂健作を「トリ頭検索」と呼ぶのだった。
※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿