2008年12月4日木曜日

近代絵画の父セザンヌ

*横浜美術館(横浜・みなとみらい)で「セザンヌ主義(父と呼ばれる画家への礼賛~ピカソ・ゴーギャン・マティス・モディリアーニ)」展(2009年1月25日まで)を観る。
 
 ピカソが畏敬をこめて「父」と呼んだ、“近代絵画の父”ポール・セザンヌ(1839年―1906年)の作品約40点と、その影響を受けたと思われる画家の作品約100点を国内外から集め、比較して展観するという意図で、構成されている。
 出展作家を挙げると、
アンリ・マティス
パブロ・ピカソ
ポール・ゴーギャン

アンリ・マティス
モーリス・ドニ
ジョルジョ・ブラック
アメデオ・モディリアーニ
マルク・シャガール
安井曾太郎
岸田劉生
森田恒友
佐伯祐三
小野竹喬
などで、巨匠が並び壮観である。
 セザンヌ主義(セザニスム)と称される作品の数々である。

 と、知ったかぶりをしているが、草野は美術を鑑賞する力など全く持ち合わせいない。半可通の目には、セザンヌ作品では、「青い衣装のセザンヌ夫人」「帽子をかぶった自画像」「りんごとナプキン」、安井曾太郎の「夫人像」が印象に残った。
 セザンヌが国内外の画家におよぼした影響の大きさ、功績をうかがえる展示であった。

×  ×  ×
 セザンヌに強く影響を受けた岸田劉生(1891年―1929年)は、岸田吟香(1833年―1905年)の息子である。吟香はJ・Cヘボン(1815―1911)和英辞書「和英語林集成」刊行、ジョセフ彦(1837年―1897年)の新聞発行に尽力した。また、目薬「精錡水(せいきすい)」を販売した実業家であり、『「七つの顔」を持った男』(2008年9月7日記)であった。幕末から明治にかけて多岐にわたり活躍している。
 セザンヌを観に行って、岸田吟香まで連想を繋げられたことが、草野的には妙味であった。

0 件のコメント: