*美貌の女錠前師が謎に挑む。
田牧大和の「緋色からくり 女錠前師謎とき帖(一)」(新潮文庫)を読む。
姉と慕ったお志麻が惨殺されて4年。年の頃は24,5、目許涼やかで色白の、きりりとした美人の錠前師・お緋名の家に空き巣が入った。ちょうど居合わせた、用心棒になりたいという侍・榎康三郎は賊を取り逃がしてしまう。賊がお緋名の家から盗もうとしたものはなにか。4年前の事件との関係はあるのか……。
目次
・嚆矢:孤児
・第一章:女錠前師
・第二章:用心棒
・第三章:髪結い
・第四章:辰巳芸者
・第五章:番頭
・第六章:黒幕
・第七章:始末
・結び:門出
登場人物
・お緋名:女錠前師
・榎康三郎:用心棒志願の侍
・甚八:髪結い床「甚床」の主
・お志麻:髪結い
・孝助:お志麻の息子
・祥太:辰巳芸者
そして、お緋名の愛猫の大福
× × ×
――花色の青も鮮やかな縦縞の小袖をいなせに腰ではしょり、
すらりとした脚には藍の股引、
廻り髪結いが持つ鬢盥(びんだらい)のような道具箱を手にしている(原文)
登場人物のキャラも鮮明で続編に期待がもてますぞ。
人の善し悪しが判る猫の大福がカワユイ。
2011年11月3日読了
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1 件のコメント:
田牧さんって結構手堅いお方・・・
でも読むとなめらかな作風で、わたしはすきですね。
田牧大和さんの新作
『三人小町の恋―偽(いかさま)陰陽師 拝み屋雨堂』
が出たそうですよ。
あと、いろんなところでネタになっていますが、
http://www.birthday-energy.co.jp/
というところでは、田牧大和さんにスポットを当てた記事で
これはこれで興味深かったです。
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