誉田哲也の「シンメトリー」(光文社文庫)を読む。「ストロベリーナイト」「ソウルケイジ」に続く姫川玲子シリーズ第3弾の短編集。
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警視庁刑事部捜査第一課殺人犯第十係。その第二班、通称「姫川班」の班長として活躍する姫川玲子の所轄時代や刑事としての考え方を知ることができる物語7編が、詰まっている。
目 次
・東京――高校の屋上プールから女子水泳部員が転落死した。背後ある「いじめ」をつきとめる。
・過ぎた正義――前科ある2人の死を國奥監察医から知らされて、玲子はある男の存在を掴む。
・右では殴らない――男が次々と劇症肝炎で死亡した。その共通点はいずれも覚醒剤使用者だった……。
・シンメトリー――100人を超す列車事故を引き起こした男が出所後、轢死した。
・左だけ見た場合――携帯電話に入力された「045 666」の正体は……。
・悪しき実――同棲相手の死亡を通報した後、姿を消したホステスの行動の真相とは。
・手紙――個人で高利貸しをしていた四十路の独身OLが刺殺された。
目次を観てほしい。短編タイトルが、表題作の「シンメトリー」を中心に対称なっている(誉田さんのこだわりか)。
「東京」は品川署強行犯捜査係のペイペイ時代、「手紙」は碑文谷署交通課規制係の主任(巡査部長)で、十係長の小泉警部に認められ捜査一課に引っ張られるきっかけとなった事件を扱っている。姫川玲子の前身が語られていて、シリーズファンには貴重な情報となります。「右で殴らない」では、玲子の激情が爆発するシーンがみものですぞ。
拙ブログ「姫川玲子シリーズ」関連
・「ストロベリーナイト」2010/04/25
・「ソウルケイジ」2010/06/09
・「シンメトリー」2011/02/26
・「インビジブルレイン」2012/08/05
2011年2月25日読了
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