函館・博多そして薩摩へ尋ね旅
11月15日に85歳で亡くなった星野哲郎さんは、「函館の女」をはじめとした「女シリーズ」を遺している。歌うは北島三郎。口ずさんでみたい。※敬称略
× × ×
*「函館の女」1965年
♪はるばるきたぜ 函館へ
さかまく波を のりこえて
「女」は「ひと」と読ませる。「女」シリーズは、愛するひとを尋ね歩く男の物語である。作詞はもちろん星野哲郎。作曲は島津伸男。歌唱は北島三郎である。
恐らく「函館―」がヒットして、続編が生まれたのだろう。
故郷函館で出逢って、愛し合ったふたり。そして別れの時。すがる女を振り切って男は都会をめざした。何年か経ち、初恋の女への想いを忘れられず北の大地・函館の女を尋ねる。が、かつて住んでいた松風町に彼女の姿はなかった……。
*博多の女1967年
♪ひとの妻とも 知らないで
おれはきたんだ 博多の町へ
函館から戻った男は彼女が博多にいるという噂を耳にする。
博多で再会したが、女は人妻になっていた。「逢わなきゃよかった」と後悔する。夜の那珂川の川べりで、泣いてわびる女のいじらしさに何もいえない。「それじゃ、な」と中洲の街へ消える男。まぶた合わせると昔の女の姿が浮かぶのだった。
*薩摩の女1968年
♪義理あるひとに 背を向けて
別れてきたと 君は泣く
人妻は夫を捨て、鹿児島にやってきた。雨が降る天文館で男の胸に飛び込む。肩に回した男の腕に力がはいる。仰ぎみれば桜島が燃えている。「故郷で待っていてくれ」とささやいて男は、錦江湾から船出する。
悲恋の旅の始まりなのか。
函館⇒博多⇒薩摩の旅路三部作はドラマ仕立てになっています。それぞれご当地ソングとして親しまれているようです。土地との『縁』を感じさせる歌詞になっています。
星野哲郎は、縁歌の達人なのです。
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