米国の映画俳優で名悪役で鳴らしたリチャード・ウィドマーク(Richard Widmark)が、2008年3月24日亡くなった。93歳だった。
1914年生まれ。舞台俳優を経て、映画デビュー作「死の接吻(せっぷん)」(1947年)で不気味な笑みを浮かべる殺し屋を熱演し、いきなりアカデミー助演男優賞にノミネートされた。「アラモ」「シャイアン」「オリエント急行殺人事件」など60本以上に出演した。
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ブルドッグ――その不敵な面構えがとても印象的だった。特異な容貌を生かしたギャングの悪役が持ち味で、日本にもファンは多かった。観客の心に残る名悪役だった。後年は善玉も演じ、幅広い芸域をみせたが、悪玉に魅力を感じた。
手塚治虫(1928年―1989年)が、漫画「鉄腕アトム」に登場させた悪役「スカンク草井」のモデルにしたといわれる。
佐藤允(さとう・まこと)は東宝映画時代に、いかつい顔が似ていることから、「和製ウィドマーク」といわれた。
その昔(多分、草野球音の記憶では昭和30年代だが)、芸能雑誌の「平凡」や「明星」に、「有名人同士のそっくりさん特集」などが、掲載されていた。
高倉健と神戸一郎
長嶋茂雄と張本勲など、カップル(?)の顔写真が並べられていて、その中に、「リチャード・ウィドマークと佐藤允」があったりしたのだった。
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以下、蛇足ながら‥‥。 神戸一郎(かんべ・いちろう)、なんて懐かしい名前だなぁ。甘いマスクに美声で、芸名が示すとおり神戸の出身。1957年(昭和32)「十代の恋をさようなら」(石本美由起作詞・上原げんと作曲)でデビュー、瞬く間にスターとなった。
♪好きでならない 人なれど
別れてひとり 湖に
「銀座九丁目は水の上」(藤浦洸作詞・上原げんと作曲)、「別れたっていいじゃないか」(西條八十作詞・上原げんと作曲)などがヒットした。
※蜘蛛巣丸太「草野球音備忘録」では人物名の敬称を省略しています。文章中で記憶違い・事実誤認・赤字などがありましたら、ご指摘くだされば幸いです。また赤字などの訂正、文章表現などの加筆は随時行っています。
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