*喧嘩も暴力も嫌い。戦争はもっと嫌いだ。
よって戦争やバイオレンスものは苦手だ。
だが、これは戦闘シーンのない
戦争映画の名作と記憶したい。
加東大介の南方での戦争体験を元にした原作の
映画化で主演も務めた「南の島に雪が降る」を観る。
久松静児監督 / 1961年
出 演
・加東大介:加東軍曹
・伴淳三郎:鳶山一等兵
・有島一郎:篠崎曹長
・三木のり平 / 西村晃 / 渥美清
・志村喬 / 三橋達也
・森繁久彌 / 小林桂樹 / フランキー堺
役者がこれだけ揃えば、
面白くなるに決まっている。
太平洋戦争末期。西部ニューギニア マノカリの日本軍は連合軍の包囲網に補給路を断たれ、飢えとマラリアに苦しみ、兵隊の士気も鈍っていた。上官から依頼を受けた俳優の加東軍曹は小隊から芸達者を集め、戦地兵隊の慰労のため演芸分隊を立ち上げた。ダンサー、漫才師、手品師、東北の大根役者の面々は公演に向け準備を始めた。
長谷川伸「瞼の母」の最後の場面__
せっかく会えた母親のもとを去る番場の忠太郎を、親娘が探す。
あたり一面、雪が降る冬景色。
落下傘の布を切り雪に見たて舞台に降らせます。
赤道に近い南方に雪など降るはずがありませんが、
兵隊は’望郷の念にかられ泣く。
その雪を観ながら栄養失調の兵隊が息を引き取ります。
なんとも感動的でした。
でも、お涙頂戴ではありません。
戦闘場面で不戦を訴えるより強く心に響きます。
2014年7月14日観映 #29
映劇の芸
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