長谷川裕見子さんの訃報から雑観
俳優船越英一郎の母で元女優の長谷川裕見子(はせがわ・ゆみこ)が2010年7月27日亡くなった。85歳だった。※敬称略
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船越英一郎と、かの永遠の二枚目と謳われた長谷川一夫は血縁だったのか――訃報に接し感慨があらためて沸いてくる。
長谷川裕見子は長谷川一夫の姪にあたる。裕見子の長男が船越英一郎で、夫は船越英二。英一郎の大伯父は長谷川一夫となる。妻は松居一代。
また長谷川一夫は死後まもなく国民栄誉賞を贈られた日本映画の大御所だった。戦前からの映画スターで、林長二郎と名乗った。老け役知らずで死ぬまで、芸歴50年を超えて二枚目俳優で在り続けた稀有の存在だった。彼の長男は林成年、長女は長谷川季子、次女は長谷川稀世である。
船越英二は、テレビドラマ「時間ですよ」の銭湯の主人(森光子が女房役)や、「暴れん坊将軍」の御側御用取次・田之倉孫兵衛役で飄々たる演技を見せる脇役と知られるが、若い時分は美男を生かした大映の二枚目だった。京マチ子、山本富士子、若尾文子の女優陣を引き立てた。
長谷川裕見子は可憐な美貌で、市川右太衛門、片岡千恵蔵の相手役として東映時代劇で活躍した。
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船越英二は生前、俳優の道を志そうとする息子・英一郎に「おまえには俳優で生きていく容姿を備えてやれなかった」と反対しそうである。
確かに、船越英一郎には悪いが、船越英二、長谷川裕見子、長谷川一夫の血筋にしちゃ、残念な顔立ちだよね。でも、二枚目然としていない親近感のあるマスクが、テレビという茶の間と至近距離にあるメディアで『2時間ドラマの帝王』として活躍できた要素かもしれない。
1 件のコメント:
ブログ更新時に「船越英一郎」を「船越栄一郎」と間違って記しました。訂正します。
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