赤いきつねと朝日新聞
2009年3月2日付の朝日新聞の天声人語で「ホームレス歌人の公田耕一さん」の存在を知った。毎週月曜日に掲載する読者投稿の短歌欄「朝日歌壇」で、昨年12月に初登場して以来、しばしばホームレス生活を詠んだ作品が入選し脚光を浴びている。
初入選の作品
・(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
草野が気に入った作品
・親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす
・百均の「赤いきつね」と迷ひつつ月曜だけ買ふ朝日新聞
2月16日付の紙面で「連絡とれませんか?」と呼びかけたが、いまだに名乗り出ていない。どうやら横浜の人らしい。
世界的不況のなか、身に凍みる野辺に凛と咲く一輪を記憶に留めたい。
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