2010年9月30日木曜日

『大政奉還』と『清水の大政』

龍馬と同世代の渡世人
 9月29日に再選不出馬を表明した宮崎県の東国原英夫知事が使っていた言葉『大政奉還』について。
「国の形を変える行動をとりたい。霞が関から国民に大政奉還するためにはどう動くか、おいおい考えたい」と記者会見で述べていました。

 大政とは、「天下国家の政治のこと。まつりごと」で、
 奉還とは、「天皇にお返し申し上げること。返し奉ること」という意味ですね。
 本来の意味からいえば、天皇に政治の主権をお返しするというわけですから、違うのですが、国民による国民による国民のための政治にしたいということなのでしょう。

×  ×  ×

 NHKの大河ドラマ「龍馬伝」では、いよいよ薩長同盟を結んだ坂本龍馬が、徳川政権を変えるべく『大政奉還』に動き出します。次回(2010.10.3放送予定)では、長崎・清風亭での、龍馬と土佐の後藤象二郎との面談が描かれます。

×  ×  ×

 大政奉還の「大政」は、「おおまさ」でなく「たいせい」です(笑)。
「おおまさ=大政」は清水次郎長の一の子分ですね。「清水みなとは鬼より、怖い。大政、小政の声がする」なんて、ガキの時分にいっていました。あれは映画の宣伝コピーだったのだろうか。よく映画では武士から次郎長の器量に惚れて子分になった設定ですが、常滑の廻船問屋の長男の生まれで、本名は原田熊蔵というそうです。1881年(明治14年)に50歳で亡くなっています。

 坂本龍馬と清水の大政は、ほぼ同年代で、志士と渡世人として風雲急を告げる江戸幕末に生きた御仁なんですよ。

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2010年9月28日火曜日

池波正太郎「真田太平記(五)」

文治派と武断派の対立
 池波正太郎の「真田太平記(五)秀頼誕生」(新潮文庫)を読む。

 豊臣秀吉に念願の嫡男(秀頼)が生まれたが、死期が迫っていた。秀頼の将来を徳川家康以下5大老に託して、秀吉は逝く。秀吉が最も頼りにしていた前田利家も患い、衰弱していく。
 朝鮮出兵以来、豊臣家臣は文治派と武断派に分かれていたが、対立を抑えていたのは利家だった。その利家の病が悪化すると、2派は緊張状態に入った。
 家康が不気味に動き出した……。

目次:第5巻秀頼誕生
・秀頼誕生
・伏見の城
・追跡
・慶長元年
・落日
・角兵衛と佐助
・利家の死
・風雲

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 向井佐助が修行を終え、草の者として一本立ちする。今後の活躍やいかに。
2010年9月28日読了

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黒木メイサと赤木芽衣沙

スタンダールはどうよ?
 黒木メイサに、そっくりな赤木芽衣沙が「キットカット」の新CMに登場している。それにしてもよく似ている。まるで双生児のようだ。赤木は黒木の1歳年下の妹分とか。個人的な印象では、クールな黒木、チャーミングな赤木といったところ。テレビっ子50年超の吾輩も「赤と黒」に魅せられている。

 さて、このCMの出来、スタンダールは気に入っただろうか(ニヤリ⇒そしてテレ笑いポリポリ)。

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2010年9月25日土曜日

尖閣諸島/粛々/レアアース

ちょいmemo:雑観
 沖縄・尖閣諸島沖で2010年9月7日に起きた中国漁船衝突事件は、中国人船長が処分保留で釈放され、事実上の幕引きとなった。

×  ×  ×

 あらためてお勉強――。

尖閣諸島と釣魚島
 沖縄県石垣市に属し、東シナ海の南西部(八重山諸島の北方)に位置する島々。中国や台湾では「釣魚島」と呼ぶ。
 日本は、日清戦争中の1895年(明治28年)1月14日に、いずれの国に属していないことを確認し、閣議で決定し日本領土とした。一方、中国および台湾は、1895年の下関条約(4月17日)(馬関条約)は侵略戦争によって強引に結ばれたものであるなどとして領有権を主張している。
 日本領土を主張した時期(1月14日)と下関条約が結ばれた時期(4月17日)――この3か月の差が領有問題の出発点なのだよね。話は日清戦争に遡(さかのぼ)るのだ。

『粛々と』
 日本政府は国内法に基づき粛々と対応する――なんて、いっていて船長をあっさり釈放しちゃったけど、「粛々と」について。よく政治家が使う言葉だよね。
 デジタル大辞典の解説では、
1 ひっそりと静まっているさま。「鞭声―夜河を過(わた)る」
2  おごそかなさま。厳粛なさま。
3 つつしみうやまうさま。
としている。

「鞭声粛々夜河を過(わた)る」は、江戸時代後期の歴史家で漢詩人、頼山陽(らいさんよう)が詠んだ漢詩「川中島」が出典だそうです。

鞭声粛々夜過河 (鞭声粛々夜河を過る)
暁見千兵擁大牙 (暁に見る千兵の大牙を擁するを)
遺恨十年磨一刻 (遺恨十年一剣を磨き)
流星光底逸長蛇 (流星光底長蛇を逸す)

 川中島の戦いで上杉謙信が武田信玄の機先を制すべく、妻女山を下って武田勢に気づかれないように馬にあてる鞭(むち)の音も静かに、千曲川を渡る様子を詠んだ詩だそうだ。宿命のライバル甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信の戦いは1553年から計5回、12年に及んだ。戦国時代の戦ハイライトのひとつだよね。

レアアース
 中国船長の拘置期限延長後に中国の圧力はさらに強まった。日本への報復として、レアアース(希土類)輸出禁止に踏み切ったという報道があった。
 そのレアアースってなんだ?
 希土類元素のことで、ネオジム、ジスプロシウムなど17種類の元素のことだそうです。中国が世界の産出量の90パーセントを占めいて、世界消費量の約半分を日本が使っているんだって。ハイブリッドカーや電気自動車のモーター、太陽光パネルの供給には欠かせない素材だそうです。

 日本経済の中国依存度の高さをあらためて感じさせる事件でした。日本の行く末が心配になってきたなぁ。

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