2009年4月4日土曜日

あの名台詞:弁天小僧


*俳優の水嶋ヒロと歌手の絢香が結婚していた。スポニチのスクープは2009年4月3日のことで、報道を受けふたりが揃って同日、記者会見を開き2月22日に入籍したことを発表した。絢香はバセドー病を患っており、年内いっぱいで歌手活動を停止し治療に専念するという。

 WBCで日本代表を世界一に導いた米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手が3日、精密検査を受けた結果、球団から「胃の潰瘍性出血」と発表され、故障者リスト入りした。同選手の故障者リスト入りは大リーグ9年目で初めて。

 どちらも、大衆かわら版では超A級の衝撃度・サプライズであった。

×  ×  ×
 様変わりの変化が激しいほど、衝撃度・サプライズは大きい。

 ガキのころ、女から男の様変わりに目を奪われた。あの弁天小僧である。そして、あの台詞となる。サプライズ連続の浜松屋の場である。
 与話情浮名横櫛の源冶店(源氏店)で与三郎の粋な台詞回しが出たところで、どうしても記しておきたい。

 「青砥稿花紅彩画」(あおとぞうし はなの にしきえ)の浜松屋の場。五人の白浪(盗賊)が浜松屋という呉服商に押し入ることを企む。弁天小僧が武家の子女に女装し、南郷力丸がその供侍に扮して下見に出る。そこで弁天小僧は万引きしたようにみせかけ、わざと殴られ、額に傷を負い、傷物になったと強請(ゆす)る。が、居合わせた「侍」が女でなく男だと見破る。
 弁天小僧が正体を見せる場面である。諸肌脱いだ背には倶利伽羅悶々紋々。とんだお嬢さまだった。

知らざあ言って聞かせやしょう。
浜の真砂と五右衛門が 
歌に残せし盗人の 
種は尽きねえ七里ヶ浜 
その白浪の夜働き 
以前を言やぁ江ノ島で 
年季勤めの稚児が淵。
~中略~
とうとう島を追い出され 
それから若衆の美人局 
ここやかしこの寺島で 
小耳に聞いた音羽屋の 
似ぬ声色で小ゆすりたかり 
名せえゆかりの 
弁天小僧菊之助たぁ 
俺がことだぁあ!

 弁天小僧の女装を見破った「侍」は、白浪五人男の頭領、日本駄右衛門だった。彼には、店の信頼を得て、店の様子を探りやすくため、わざと弁天らの正体を暴(ばら)したのだった。

 春日八郎の「お富さん」と「源冶店」と同様に、三浦洸一の「弁天小僧」がこの「浜松屋の場」に草野球音の耳にはBGMでかかる。
 ♪牡丹のような お嬢さん
  シッポ出すぜと 浜松屋
 作詞・佐伯孝夫と作曲・吉田正の名コンビ1955年(昭和30年)の作品である。

 映画では市川雷蔵が1958年弁天小僧 [DVD](大映)、美空ひばりが1960年ひばり十八番 弁天小僧 [DVD](東映)で撮っている。

 あの名台詞、忘れまじ。

×  ×  ×
 今だ。満開のタイミングを狙っていた。花見に出た。案の定。自宅近くの小高い公園は淡桃色に染まっていた。暖かさも手伝い、人が繰り出していた。
 桜といえば遠山桜だ。「この遠山の桜吹雪、散らせるもんなら散らせてみろぃ」と、諸肌脱いだ片岡千恵蔵が、お白洲(しらす)の場面で、あの口篭った声で吐く。「遠山の金さん、いれずみ判官シリーズ」は東映時代劇の定番のひとつだった。ところで、弁天小僧の背中には、なにが彫られていたのだろうか。

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