藤沢周平の「一茶」(文春文庫)を読む。継母になじめず信濃から江戸に出てて、俳諧にめぐりあい、遺産相続で継母と争いながら分与にこぎつけたが、常に貧しさと闘い続け、したたかに生き2万超の句を残した一茶の生涯。
一茶の句といえば、
・やせ蛙負けるな一茶ここにあり・雀の子そこのけそこのけお馬が通る
・名月をとってくれよと泣く子かな
なんて句が浮かぶ。
小学生時分から覚えていた。
継子であり境遇が弱い者へ愛情を句にした、
とずっと思っていた。
だが、しかし。
読んでみると、その人間臭さに驚く。
継母や弟との10余年にもおよぶ遺産相続の争い。
50歳で信濃に戻り妻帯し、結婚3度。その交合への執念。
松尾芭蕉が約1000句。
与謝蕪村の約3000句。一茶は2万超の句を遺した。
これって執念の成せるわざか。
2013年2月15日読了
読書の轍#3
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