青柳は首相暗殺犯にでっち上げられた
伊坂幸太郎の*「ゴールデンスランバー(A MEMORY」(新潮文庫)を読む。
仙台での新首相凱旋パレード。テレビで生中継される中、突如爆発が起り、公選で選ばれた50歳の若き首相・金田貞義が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳雅春は数年ぶりかで旧友の森田森吾と会っていた。森田は「謀略に巻き込まれている。逃げろ」と忠告される。首相暗殺犯にでっち上げられたのは、青柳だった。事件の裏に潜む巨大な陰謀。彼の必死な逃亡が始まる……。
目次
・第一部:事件のはじまり
・第二部:事件の視聴者
・第三部:事件から二十年
・第四部:事件
・第五部:事件から三ヶ月後
巧みな伏線、ナットクの結末。軽快なテンポとスリルあふれる物語の展開。伊坂幸太郎さんの筆が冴えます。シロイヌ(尾も白い⇒面白い)。
青柳の逃亡を助ける登場人物が魅力的だ。
・大学時代の恋人・樋口晴子
・サークルの後輩・『カズ』こと小野一夫
・宅配会社の同僚でロック好きの岩崎英二郎
・花火工場社長の轟、
・怪しい入院患者・保土ヶ谷康志
青柳が暴漢から救ったことがあるアイドル凜香、連続刺殺殺人犯の『キルオ』こと三浦らが、入り組んだストーリーに絡む。
表題の「ゴールデンスランバー」はビートルズの同名楽曲から採ったものだそうな。直訳すると「黄金のまどろみ」。
× × ×
2010年1月映画化・公開された。主演の青柳雅春に堺雅人、かつての恋人の樋口晴子には竹内結子が扮している。
2010年12月15日読了
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