2013年7月30日火曜日

松井秀喜とイチロー:一瞬の交錯

それは一瞬の交錯だった。
劇的な交歓を期待した向きには肩透かしだった。
だが、しかし。
だからこそ松井秀喜とイチロー。
二人の込められた思いは深いと観る。

松井秀喜は2013年7月28日ヤンキースと1日契約を結び、引退セレモニーを行った。

ピンストライプのユニホームに袖を通した、
両雄を同時に見ることができる唯一の日だった。

イチロー:久しぶり。いろいろおめでとう。
松井:今日はチームメイトですね。

観たわけではないが、
記事を拾い読みすると、
ダックアウトでこんなやりとりがあった。

これっきり。
これでおしまい。
こんな二人の関係を仲が悪いと言う人もいる。

両雄並び立たず__ということわざがある。
同じような実力者がいると、必ず争いが始まる。
司馬遷の「史記」の劉邦と項羽ー両雄の物語に語源由来するそうな。

高校時代から互いを知る二人。
真摯に追求し、切磋琢磨した 野球道。
そして、達人の域に至った男同士に
言葉はいらないのではないか。

見せかけの抱擁や饒舌は嘘っぽい。

一流は一流を知る。
語らずとも分かりあえる達人の領域があると推測する。

松井とイチローの冷えた仲__
なんて短絡的な見方だよね。

例えば、
・長嶋茂雄と王貞治
・タモリとビートたけし
・古今亭志ん朝と立川談志
同じような間柄ではないだろうか。

両雄は並び立つ。

一瞬の交錯。
松井秀喜とイチロー。
これで十分だった。

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