*はじめにかとう VS かいまくきたる__なんのこっちゃ? これダジャレですよ。1973年ロッテと太平洋クラブ(西鉄)の開幕戦の前日のやりとり。福岡の平和台球場。ロッテのカネやんこと金田正一監督が「開幕来たる(木樽)」と暗に木樽正明投手の先発を予告し、太平洋クラブの中村長芳オーナーは「初めに勝とう」(加藤初投手)と応えたのです。
もちろん盛り上がり、開幕戦は大入り袋が出る盛況となりました。
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中村長芳氏は前年までロッテのオーナーでした。西鉄が*黒い霧問題で凋落し、球団経営に行き詰り身売りすることになります。パリーグのオーナー会議の議長だった中村氏がリーグ存続の危機にスポンサー探しに奔走、太平洋クラブに出資をしてもらい球団を維持することになりました。太平洋クラブは今で言うネーミングライツですね。金を出し球団名を名乗る。経営母体は福岡野球株式会社で、実質は中村氏の個人会社でした。
どうやら冒頭のカネやんと中村氏のやりとり、『やらせ』だよね、きっと。プロレスでよく見られる観客を煽る、手法だな。
1973年の開幕戦は木樽、加藤初の両先発投手が打ち込まれ、もつれ新入団のドン・ビュフォードがサヨナラ本塁打を放ち太平洋クラブが劇的な勝利を飾った。ここからライオンズとオリオンズ遺恨試合が始まりまったのです。
・黒い霧事件
1969年に暴力団とプロ野球選手が関係した野球賭博が発覚。八百長を持ちかけられていた選手ら6人が永久追放(現在の協約では永久失格)となるなど、1971年までに複数球団で計20人が処分を受けた。発覚の発端となった西鉄(当時)のオーナーは辞任した__以上朝日新聞の解説。
ところで、なぜこんな話になったの?
訃報=加藤初さん 66歳 2016/12/11死去。
西鉄、太平洋クラブ、巨人で活躍した投手。1971年17勝を稼ぎ新人王。76年巨人移籍、ノーヒットノーラン達成、長嶋茂雄監督の初優勝に貢献。愛称『鉄仮面』。
通算490試合 141勝113敗22S 防御率3.50
小気味のいいピッチングをしていたなぁ。
訃報は思い出を連れて来る。
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