*プロ野球の阪神、ロッテで活躍、歴代3位の320勝を記録し、セパ両リーグで100勝を達成した小山正明さんが18日に死去した。90歳だった。
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現役晩年の1972年 ロッテ時代に担当記者として取材したことがある。
そのピッチングはまさに芸術品だった。
ストライクゾーンはホームベース上の線を引いてあるわけではない 笑) だけど、だけど…小山にはイメージが明確に出来上がっていて、高低左右の四角ギリギリに投げ分けていた。狙ったピンポイントに意図した球を投げられる。コントロール(制球)の良い投手はざらにいるが、その1ランク上のコマンド力が群を抜いていて稀有な存在で針穴を通すが如くであった。
あくまで速球派であった。フォーシーム(ストレート)の球筋に一流を感じさせる。縫い目に人差し指と中指をクロスして握ったボールがリリースされると、規則正しく美しい回転をしていた。
パームボール(チェンジアップ)の先駆けだった。まだ投げる投手が少ない時代に、揺れて落ちる魔球は打者に脅威を感じさせた。
ネット裏でピッチングの芸術品を観るのが楽しみだった。
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真夏だった。不調でファーム調整していた小山さんに日比谷線三ノ輪駅でバッタリあった。東京スタジアムまでの道すがらアイスキャンディーを舐めてご一緒したことがある。懐かしい思い出。すでに300勝投手でレジェンドと新米記者、あの時なにを喋ってか思い出せない。
*ご訪問ありがとうございます。
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