*新作落語「授業中」__三遊亭円歌さんが歌奴と名乗っていた時代、テレコにTVで演った高座を録音してよく聴いていた。ビデオがない高校生のころだった。
訃報=三遊亭円歌さん 落語家「授業中」「浪曲社長」 88歳 2017/04/23。
訃報=三遊亭円歌さん 落語家「授業中」「浪曲社長」 88歳 2017/04/23。
ひどいズーズー弁の先生が東京下町の小学校に赴任し、初めての授業風景が題材となっている。カール・ブッセの詩「山のあなた」(上田敏訳)を朗読する。
「国語の本さ、おっ広げろ。おめえ読んでみろ」
「こいつダメです。吃音です」
「いいから読んでみろ」
「ヤヤ、ヤマヤマヤマ、ヤ、山のアナアナアナアナ」
「山であなばかりでタヌキみていだな。それからどうした?」
「アナ、アナアナ、あなた、あなたもう寝ましょうよ」
「寝ましょうよ、だけなんでスーと出るんだ、このヤロ」
「次、おまえ」
「十八番、広沢虎造」(渋いダミ声)=こんな小学生はいないと思うけど、ね(^_^)
「お粗末ながら。山のあなたのそぉーら、とぉーく。さいわい すむとぉー人がいう」(浪曲の節で)
「ええど、ええど、もっとやれ」
「なみださしぐみぃぃぃー、帰り来ぬぅぅぅー。雁が飛んでく赤城山。男一匹どこまで飛ばす。国定忠治はいい男ぉー」
「国定忠治なんてどこさに書いてある?」
「あります。表紙に『国定』教科書って。」
× ×
落語音痴の私じゃ説得力がないが、自身のハンデだった吃音をしたたかに、得意の浪花節を生かした新作落語は『古典』といえるのではないか。
2 件のコメント:
覚えてます、思い出します。あの頃の落語は、未だ吉本がこちらに来ていなくて、本当に素直に笑っていられましたね
ゲゲゲ鬼太郎さん コメントありがとうございます。落語はもっぱら江戸前で、上方落語の存在をあのころ知りました。
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