2015年12月24日木曜日

東山彰良「流」

*先日TVのクイズ番組に直木賞の東山彰良さんが出題者、
芥川賞の羽田圭介さんが回答者の組み合わせで出演していた。
《理詰めの東山・ボケの羽田》と対照的でおもしろかった。
又吉直樹さん然り2015年上期の受賞者は話題豊富です。   ×    ×













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東山彰良著「流」(講談社)を読む。
2015年度上半期 第153回直木賞受賞作。

目  次
プロローグ
第一章  偉大なる総統と祖父の死
第二章  高校を退学になる
第三章  お狐様のこと
第四章  火の鳥に乗って幽霊と遭遇する
第五章  彼女なりのメッセージ
第六章  美しい歌
第七章  受験の失敗と初恋について
第八章  十九歳的厄災
第九章  ダンスはうまく踊れない
第十章  軍魂部隊での二年間
第十一章  激しい失意
第十二章  恋も二度目なら
第十三章  風にのっても入れるけれど、牛は引っぱっても出られない場所
第十四章  大陸の土の下から
エピローグ

1975年台湾。国民党の総統 蒋介石が亡くなった。その1ヶ月後、17歳の秋生の祖父 葉尊驎が殺された。祖父は山東省出身の抗日戦争の戦士で国民党に加担し、大陸で共産党に属した村民を多数殺した過去があった。祖父はなぜ・誰に殺されたのか。秋生の疑問は大いに胸に広がっていった……。

中国分裂の歴史を背景にした骨太な筋書きはシロイヌ(尾も白い)。
戦争と人間。
血縁と絆。
青春と恋。
サスペンス。
台湾⇨日本⇨中国。
読みどころ盛りだくさんであります。

1945年8月原子爆弾が2発も投下され、日本はようやく敗戦を受け入れた。日本軍が去った中国大陸では、毛沢東の共産党と蒋介石の国民党の争いが激しさを増した。実効支配地が次第に縮小し、追いつめられた国民党は1949年台湾に逃れ亡命政権を樹立した。
そんな戒厳令下の台湾が小説の舞台になっています。

・東山彰良(ひがし・あきら)
1968年台湾生まれ。本名=王震緒。福岡県小郡市在住。日本に帰化せず、中華民国台湾の国籍を持つ。筆名は祖父の出身地である山東省から由来する。

拙ブログ「又吉直樹」関連
「火花」2015/03/26
「第2図書係補佐」2015/08/19 

2015年12月22日読了
読書の轍

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