2012年6月2日土曜日

細見美術館展PartⅡ:そごう美術館

若冲の最初期作品「雪中雄鶏図」



赤い鶏冠(とさか)の雄鶏が地面の虫をついばみそうだ。

雪が降り、明けた朝。
閑静な庭で、一羽の鶏が懸命に餌探しをしている。
地面を掘り起こし、虫を探しているのだろうか。
いや、飼い主が蒔いておいた餌かも……。

今にも動きだしそうな雄鶏が圧倒的にリアルだった。
署名は「景和」とある。

伊藤若冲(1716年―1800年)の最初期作品――。

「京都 細見美術館展Part 琳派・若冲と雅の世界」(2012526日~716日)を横浜駅東口そごう美術館で観る。
 PartⅡでは、琳派と伊藤若冲の作品を中心に、細見コレクションの根幹をなす仏教美術、平安王朝を描いた絵巻物、桃山から江戸期の意匠美を示す工芸品や能衣装など約70点を展示している。

本展構成
・祈りの美
・王朝と雅と源氏絵
・華麗なる琳派
・若冲の魅惑
・かざりの意匠
(出品リストなし。作品説明や構成の意図など記したペーパーがあれば…)

昨年9月のこと。京都に「手紙を読む青衣の女」などフェルメール作品3点を観に出掛けた。
京都・岡崎公園内の京都市美術館からは徒歩10分ほどの距離にある細見美術館まで足を伸ばすと、展示入れ替え中で閉館だった。
 残念無念! 
 ここなら若冲が観れると思ったのに……。
 そんな経緯から、やっと拝した「雪中雄鶏図」だった。伊藤若冲の最初期作品とか。なるほど円熟した作品ではないのかも。しかし、地面をついばむ鶏はリアルで鮮やか、若冲のソレだと思った。 心動かされました。
 若冲作品はほかに「仔犬に箒図」「風竹図」など出展。

惹かれた作品
・俵屋宗達「双犬図」
・鈴木基一「水辺家鴨図屏風」
・酒井抱一「楓に秋草図屏風」

※細見美術館展PartⅠ「都の遊び・王朝の美」:2012211日記
2012531日観覧

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