2008年10月9日木曜日

「オットセイ将軍」家斉

最長在位50年

 「源氏物語1000年」展からの小ネタ――。その数々の展示品のなかで、草野球音が興味を抱いたのは、徳川11代将軍・家斉の息女、文姫が高松藩主・松平頼胤に嫁いだ際の婚礼調度品、源氏絵を描いた屏風である。

 正確に言えば、興味は屏風ではない。文姫のオヤジ殿の徳川家斉だ。

 佐伯泰英の「居眠り磐音シリーズ」(2008年10月4日の項)に10代将軍の家治、その嫡男で11代候補の家基が登場するが、史実によれば家基は夭逝するので、今後の展開はどのようになるのか、と書いた。

 家基の亡きあと11代将軍は、一橋家から家斉が11代将軍を継ぐ。棚から牡丹餅(ぼたもち)というか、お鉢が回ってきた将軍を務めることになった家斉は、徳川265年の歴史で最長記録となる50年間も在位するのだ。
 文姫は家斉のなんと16女である。家斉は大奥を最も利用した将軍で、特定されるだけで、16人の妻妾を持ち、男子26人・女子27人の子供を儲けたという。大奥経費、養育費がかさみ幕政を逼迫させるほどだった。さらに12代将軍を家慶に譲ってからも、「大御所」として隠然たる権力を揮った。

 精力絶倫の秘密はなにか?
 彼はオットセイのペニスの粉末を愛用していたそうだ。

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