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近藤正高著「タモリと戦後ニッポン」(講談社現代新書)を読む。
目 次
はじめに
序 章 ”偽郷”としての満州
第1章 坂とラジオ、そしてジャズ
ー祖父母に育てられて
第2章 大学紛争とダンモ研狂騒曲
ー森田一義から「タモリ」へ
第3章 空白の七年間
ーボウイングブームのなかで
第4章 ニッポン最後の居候
ータモリ出現
第5章 テレビ界「お笑い」革命
ー芸能人と文化人のあいだで
第6章 ”変節”と”不変”
ーフジテレビの絶頂と「笑っていいとも!」
第7章 「リスペクト・フォー・タモリ」ブーム
ーテレビは終わらない
終 章 タモリとニッポンの”老後”
おわりに
終戦から1週間後に生まれたタモリ。彼の人生と日本の戦後史を重ね合わせ__高度経済成長、東京オリンピック、大学紛争、ボウイングブーム、テレビ業界の盛衰__日本を考察している。
タモリとゆかりの深い関係者や数多くの参考文献から稀代の司会者を語っている。
冒頭は「ヨルタモリ」で松本幸四郎がゲストの際、聞いたことがある。1978年のテレビドラマ森繁久彌主演「三男三女婿一匹」で、タモリが出演したときの話で、他の番組でも披露している。著者は二人の共通点を、「満州・場つなぎ芸・海(船舶)」と挙げている。
拙ブログ「タモリ本」関連
・戸部田誠「タモリ学」(イースト・プレス)2014/04/15
・樋口毅宏「タモリ論」(新潮新書)2013/07/25
本で初めて知ったエピソードがある。評論家で雑学の大家植草甚一氏の遺産であるレコード4000枚を、放送作家の高平哲郎氏を通じてタモリが引き取ったそうだ。膨大な資料を漁りタモリを語る尋常でない著者の努力に脱帽です。
2016年9月13日読了
読書の轍
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