2015年6月30日火曜日

井上ひさし「東慶寺花だより」

*最近とみに文字を読むのが億劫になった。
新聞は斜め読み、読書は30分で眠くなる。
「東慶寺花だより」も約1ヶ月かかっちゃた。
遅読の原因? 加齢によるものだろうね f^_^;)    ×    ×  














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井上ひさしの小説「東慶寺花だより」(文春文庫)を読む。
単行本2010年11月 文藝春秋刊 /
「オール讀物」で足かけ11年かけて書いた15の短編集  /

目  次
・梅の章 おせん
・桜の章 おぎん
・花菖蒲の章 おきん
・岩莨(いわたばこ)の章 おみつ
・花槐(はなえんじゅ)の章 惣右衛門
・柳の章 おせつ
・蛍袋の章 おけい
・鬼五加(おにうこぎ)の章 おこう
・白萩の章 おはま
・竹の章 菊次
・石蕗(つわ)の章 おゆう
・落葉の章 珠江
・黄檗(おうばく)の章 おゆき
・蓼(たで)の章 おそめ
・藪椿の章 おゆう

寺の境内に身につけているものを投げ込めば、駆け込みは成立する。離婚を望む妻たちの拠り所となった幕法で定められら縁切寺、鎌倉の東慶寺。門前の柏屋は、駆け込んだ女たちの事情を聞き取り、寺役所に届ける役目とする御用宿である。見習医者で戯作者をめざす中村新次郎は、柏屋の書記の手伝いをしている。

鎌倉の季節の移ろいを花の咲き具合で知らせながら、
理由(わけ)ありの女たちの別れの真相が解き明かされていく。
井上ひさしさんの熟達の筆運びです。

女たちを見守る新次郎のまなざしがほんわか優しい。

徳川幕府公認の縁切寺には東慶寺と並び上州新田の満徳寺がある。

・三行半・三下り半
〔簡略に記すと三行半になることから〕①江戸時代,庶民の間で行われた,夫から妻に対する離縁状。みくだり。②離縁すること。離縁されること__大辞林 第三版

拙ブログ「東慶寺花だより」関連
「駆込み女と駆出し男」2015/06/24
原田眞人監督の映画「駆込み女と駆出し男」は、
井上ひさし原案で小説とは似て非なるものですな。
柏屋源兵衛をなぜ女(樹木希林)にしたのだろうか?
必然性があるのだろか?

2015年6月29日読了
読書の轍

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