2014年5月27日火曜日

川島雄三監督「幕末太陽傳」

*フランキーの居残り佐平次 裕次郎の高杉晋作__。

川島雄三監督の映画「幕末太陽傳」を観る。
フランキー堺主演 / 1957(昭和32)年作品 / 日活


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主なキャスト
・フランキー堺:居残り佐平次
・南田洋子:女郎こはる
・左幸子:女郎おそめ
・石原裕次郎:高杉晋作
・芦川いづみ:女中おひさ

文久2年(1862)の品川宿。お大尽を装った佐平次は遊郭旅籠の相模屋で豪遊するが、これが一文無し。居残りと称して長居を決め込んだ。持ち前の才覚から女郎衆のトラブルなどを解決しながら、その存在感を増す。一方高杉晋作ら攘夷派の志士も相模屋に逗留していた。

オリジナル脚本。落語の「居残り佐平次」「品川心中」「三枚起請」「お見立つ」から題材を採っている。

×     ×    ×  

傑作です。
面白かった。

ガキのころから観たいと思っていて、やっと実現した。
50余年来の夢といえばちょっとオーバーかな。
内容はある程度知っているが、
「百聞は一見にしかず」だな。

昭和32年の作品で、前年31年に「太陽の季節」(日活)が大ヒットしている。
幕末の太陽族を描いたのだよね、川島雄三さんは。

文久2年(1862)といえば、6年後には明治。
・3月に坂本龍馬が土佐脱藩。
・4月に寺田屋騒動。
・8月に生麦事件。
・11月には高杉晋作らが外国公使を襲撃する。
幕末激動期__江戸の終焉、そんな時代背景だった。

石原慎太郎の芥川賞受賞作品の映画化「太陽の季節」で
デビューした石原裕次郎は太陽族のヒーローとなっていた。

高杉晋作は幕末の坂本龍馬と並ぶヒーローだもんね。
  三千世界の烏を殺し
  ぬしと朝寝がしてみたい
三味線の弾き語りの場面もあります。

裕次郎の都々逸(どどいつ)も一興なら
名ドラマー フランキー堺が太鼓遊びとバチを巧みに回しておりました。
嬉しくなるシーンですな。
フランキー熱演です。
落語を聴くような台詞回しのテンポのよさ。

芦川いづみも可憐だな。

久坂玄瑞役で小林旭も登場しています。
あれれこんなところに……
・岡田真澄 / 二谷英明
・小沢昭二 / 西村晃 / 市村俊幸
・菅井きん / 山岡久乃
・殿山泰司 / 金子信雄
名優たちがあちらこちららで顔を出す。

至福のときでした。

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2014年3月25日観映 #15
映劇の芸

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