2013年3月31日日曜日

菩薩半跏像:中宮寺 美仏4

微笑みと清純な気品となれば吉永小百合――。

優しく微笑んでいる。
右中指の指先は頬に触れんばかりだ。
右足を左足の腿の上に組んで座り、思惟している。
黒光りしたお姿に清純な気品が漂っている。

中宮寺の本尊は菩薩半跏像である。
法隆寺の隣りに在る聖徳太子ゆかりのお寺さん。

優しい微笑みと
清純と気品――
となれば吉永小百合に落ち着く。

壇蜜⇒剛力彩芽⇒冨永愛と若いところを仏像に観たててきたが、
美仏めぐりの有終の美は吉永サンで締めたい。
あまたいる女優タレントのなかで彼女ほど容色の衰えを知らない女性はいない。
永遠の美なんて言葉は存在しないと思っていたが、
ひょっとしたら、あるかも……そんな気持ちにさせるのだよね。

*菩薩半跏像
像高132.0cm 飛鳥時代の木造。国宝。寺伝は如意輪観音。よく京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏像と比べられる。

×  ×  ×

ところで聖徳太子は実在しない――架空人物説があるけど、ホント?
じゃ世界最古の木造建築である法隆寺って誰が建てたの?

2013323日観覧
美博の館#12

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村

2013年3月30日土曜日

百済観音像:法隆寺 美仏3

8 頭身スレンダーは冨永愛と観た――。

像高210.9cmなのになんて小顔なのだろう。
8 頭身のスレンダー。
モデルのようだ。
こりゃパリコレの冨永愛だな。

百済観音像は、法隆寺大宝蔵院の百済観音堂に安置する。

神々しい仏像をまたまた美女に観たててしまう。
伎芸天⇒阿修羅⇒百済観音から
壇蜜⇒剛力彩芽⇒冨永愛―― 
バチあたりと非難されそうだが、
煩悩多き当方の性癖なのだよね(ポリポリf^_^;

仏像は性を超越したもので、男でも女でもない。
如来/菩薩/明王/天部
とある種類のうちで、
天部には性別があるものもあるそうな。
弁財天や吉祥天は女神。

・かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな
与謝野晶子が鎌倉の大仏さまを詠んだ歌がある。
「(釈迦)牟尼」は尊称で、
鎌倉大仏はお釈迦さまでなく阿弥陀如来なんだって。
勘違いで詠んだものらしいが、
かの浪漫派歌人は女の目線で大仏をイケメンに観たのだよね。

これって、こちとらの逆バージョンじゃん(笑^_^
えっへん(威張ってどうする?) 

*百済観音
奈良・斑鳩町の法隆寺所蔵の飛鳥時代(7世紀前半~中葉)の木造観音菩薩仏像。国宝。

2013323日観覧
美博の館#11


※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
※こちらもクリックお願いします。

2013年3月29日金曜日

藤沢周平「天保悪党伝」

2代目松林伯円の「天保六花撰」から材をとった――。

藤沢周平の「天保悪党伝」(新潮文庫)を読む。2代目松林伯円(しょうりん・はくえん)の講談「天保六花撰」から材をとった小説。



ここは草野の友人の『トリ頭』こと戸坂健作が話したそうなので、どうせ付け焼刃の知識だろうが、聴いてやってください。

――以下『トリ頭』のひとくさり。
御数寄屋坊主の河内山(宗俊、宗春とも)も
御家人くずれの直侍(片岡直次郎)も実在モデルがいたのだ。

河内山と片岡直次郎が強請(ゆすり)たかり悪事を働き、
捕まったのが文政6年(1823年)。
河内山は獄死したが、直次郎は追放となった。
ここで改心するような直次郎はタマじゃない。
根っからの悪党はさらに恐喝で天保3年(1832年)にまた捕まった。
再犯は重い。
小塚原で処刑された。

この実話に目をつけたのが、
講談師の二代目松林伯円(しょうりん・はくえん=1834年―1905年)だ。
河内山宗俊に片岡直次郎
・辻斬りの剣客・金子市之丞
・抜け荷の大泥棒・森田屋清蔵
・元板前の暗闇の丑松
の悪党5人に吉原の花魁三千歳(みちとせ)を加え講談に仕立てた。
これが「天保六花撰」で、
明治元年(1868年)のことだ。

さらに講談を河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)が歌舞伎に移し替えた。
「天衣紛上野初花」(くもにまごううえののはつはな)だな。
河内山を9代目市川団十郎、
直侍を5代目尾上菊五郎が演じた。
芝居は大当たりだったそうだ。
今だに歌舞伎はもちろんテレビや映画でもとりあげられている。

草野は知らないだろうな。
馬鹿めっ!

×  ×  ×

 「馬鹿めっ!」というのは、歌舞伎の河内山の決め台詞だそうな。にわか知識の『トリ頭』は、言ってみたかったに違いない。1日経てばみんなケロリと忘れていることだろう。

目次
・蚊喰鳥(かくいどり)―天保六花撰ノ内・直侍
・闇のつぶて―天保六花撰ノ内・金子市
・赤い狐―天保六花撰ノ内・森田屋
・泣き虫小僧―天保六花撰ノ内・くらやみの丑松
・三千歳たそがれ―天保六花撰ノ内・三千歳
・悪党の秋―天保六花撰ノ内・河内山宗俊

2013324日読了
読書の轍#5

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村

2013年3月26日火曜日

阿修羅像:興福寺 美仏2

その超スリムさに剛力彩芽を想う――。

あくまで可憐である。
像高153cm体重わずか15kg
折れそうなほどに細い手。
超スリムなお姿でもう1300年も立ち続けている。

伎芸天が壇蜜サンなら、
阿修羅は『剛力彩芽ちゃん』だった。

細身をぐっと抱き寄せたくなる――
守ってやりたい感情が沸いてくる――
そんな美少女。

ランチパックだかのテレビCMでダンスを見せている、
あの剛力彩芽の手足のスリムさが阿修羅さまと重なった。

阿修羅は元々インド神話の戦闘の鬼神で帝釈天と激しく闘ったという。
「修羅場」とは阿修羅と帝釈天が争った場所に由来する。
本来荒々しい男のイメージだが、
この像は観る人を優しさや和みで包み込むのだ。

阿修羅さまとは4年ぶりの再会である。
あちらさんは覚えちゃいないだろうが、
2009年春のトーハク(東京国立博物館)で
「興福寺創建1300年記念 国宝阿修羅展」が開催され、
その尊顔を拝している ・2009416blog記。

*阿修羅像
734年(天平6年)光明皇后が母・橘三千代の供養ため像像された八部衆の一体。三面六臂。脱活乾漆造。天部。国宝。

2013323日観覧
美博の館#10

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村


2013年3月24日日曜日

伎芸天立像:秋篠寺 美仏1

天女の顔に壇蜜が重なった――。

美しい仏像をめぐる奈良日帰り格安ツアーに参加、
伎芸天立像(秋篠寺)・阿修羅像(興福寺)・
百済観音像(法隆寺)・菩薩半跏像(中宮寺)を観る。

おや、似ているぞ。
伎芸天から『壇蜜サン』を想像した。

柔らかな目もと、微笑みをたたえやや開いた口もと、
ふくよかな面ざしから芳しい香が漂ってきた。
こりゃ壇蜜だわい。
「職業はエッチなお姉さん」と自称する人気タレント――。
重要文化財の尊顔がグラビア系とがマジに重なったのだ。

伎芸天とは、大自在天(シヴァ神)の髪際から生まれ、
歌舞・音曲に長じ五穀豊穣・吉祥豊楽をつさどり、
福徳・技能を授ける天女だという⇒デジタル大辞泉。
もちろん容姿端麗である。

壇蜜も技芸に優れていて、
Wikipediaによると
・日本舞踊師範
・英語教師免許
・調理師免許
なんてえ資格を持っているそうな。

だから伎芸天と壇蜜――
いかにも一見ミスマッチな類似性を
正当化しようなどという姑息さはない。

秋篠寺は奈良市秋篠町の、
閑静な住宅地にぽつりと在るお寺さん。
近くに奈良県営競輪場がありましたぞ。
秋篠寺とケーリン――こちらもミスマッチ(笑^_^)。



仏像は愉しく観ましょうや(f^_^;

*伎芸天立像
像高205.6cm 頭部のみ奈良時代の脱活乾漆造、首から下は鎌倉時代の木造。天部。重要文化財。

2013323日観覧
美博の館#9

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村

2013年3月21日木曜日

「グリーンライト」という作戦

ハーバーライトが朝日に変わる
  その時一羽のかもめが翔んだ
おっと渡辺真知子の歌ではない。
「ハーバーライト」じゃなくて、
「グリーンライト」の話をしたい。
――吾ながら下手な枕だな f^_^; )

WBC準決勝プエルトリコ戦の8112塁機。
スコア13。打者は4番の阿部の場面。
侍ジャパン山本浩二監督のサインは、
「(盗塁)行けたら行っていい」だった。

これを野球業界用語で「グリーンライト」というそうな。
本来の意味は「青信号」のこと。

監督が選手に積極的に許可を与える。
出塁した走者に自分の判断で盗塁を自由にしてよい許可で、
走者の判断に委ねるサイン。

自主性を重視した作戦だが、悪くいえば『丸投げ』。
スポーツかわら版では采配ミスを指摘する向きもあった。

独断偏見と前置きする。

采配ミスにはあたらない。
高校野球の監督ならいざ知らず。
プロ野球、それもWBCの日本代表である。
2塁走者は井端で1塁走者は内川。
自ら判断できる能力のある選手である。
この場面では、監督やコーチ以上に
状況判断は選手が一番的確だろうな。
相手投手の左腕ロメロっていったかな、
投球モーションは大きかった。

ただただ言えるのは、
捕手ヤディアー・モリーノの強肩だな。
奴の存在そして幻影に脅えた結果のだよね、
あの重盗失敗は。

山本浩二の作戦ミスではなく、
井端の判断ミスでもない。
そして戦犯のようになってしまった、
内川の走塁ミスでもない。

ということで、侍ジャパンはよくやった!
グリーンライトが憤死に変わる
  その時ジャパンの灯が消えた  
――オチはさらに拙いf^_^; )

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村

2013年3月19日火曜日

プエルトリコの至宝モリーナ

侍ジャパンの敗因の陰に怪物捕手モリーナあり。

WBC準決勝。日本代表はプエルトリコに13に敗れた。

独断偏見と前置きする。

侍ジャパンの敗因、つまりプエルトリコ勝因は、
プエルトリコのヤディアー・モリーナ(カージナルス)の存在である。
MLB5年連続ゴールド・グラブの捕手。
その強肩は2009年終了時で盗塁阻止率46.4%で
『ロケットランチャー』と呼ばれているそうな。
守備ばかりか打撃も非凡、
2012年の成績は138試合で打率. 31522本塁打76打点。
9年間で3割を3度も記録している。
現役バリバリの30歳。

8回の重盗失敗を日本の敗因にあげる向きもある。
1点を返し反撃ムードが盛り上がった112塁の好機。
(盗塁)行けたら行っていい、という山本浩二監督のサインに、
2塁走者・井端は走る気配を見せたが途中で止まり、
1塁走者・内川は懸命に走り、
結局内川の盗塁死となった場面である。

井端は行けば刺される可能性があり躊躇し3盗を中止し、
内川は2盗を成功させようと必死となり井端の動きから目線を切った。
井端も内川もモリーナの強肩を恐れていたための行動と看た。
鉄砲肩、いや鉄砲より速いロケット肩に
脅威を感じていたからに違いないと推測する。

敗因は8回の重盗失敗もあるが、
阿部、稲葉、松田らが再三の好機に打てないことに尽きる。
右打者は逃げるスライダーに、
左打者はチェンジアップを打ちあぐんでいた。
手も足も出ない攻略できない投手陣とは思えなかったが、
これもモリーナが巧みなリード・配球で侍打線をかわした成果である。

もちろんさらに
・マエケンの初回の制球乱れ(球審の判定が辛すぎ)
も敗因とあげられるが、
とんでもない捕手の存在の前に日本代表は3連覇の夢が断たれた。

まさにプエルトリコの至宝ヤディアー・モリーナである。

※ランキング参加中。クリックにご協力ください。
</font></span><span style=人気ブログランキング
※こちらもクリックお願いします。
</font></span><span style=にほんブログ村