2012年11月10日土曜日

島崎藤村展:神奈川近代文学館

まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき――。
 島崎藤村といえば、当方は「初恋」という詩を思い浮かべるが、
・木曽路はすべて山の中にある――小説「夜明け前」の書き出しを連想する人も……
それとも、
・小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ
・名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実ひとつ
――諳(そら)んじられている作品が多い「島崎藤村展 生誕140年」を観る。
 横浜・山手の港の見える丘公園内の神奈川近代文学館で開催=2012106日~11月18日。


 本展は3部構成で、第1部は木曽馬籠の本陣の旧家に生まれてから「若菜集」で詩人として世に出て「破戒」で小説家に転じ実生活を反映した作品を執筆した前半生、第2部は渡仏から大作「夜明け前」を著わし、生涯を閉じた大磯での晩年、第3部は藤村の詩の世界を作品や書簡、資料などで紹介している。

×  ×  ×

藤村が明治学院で英語を教えていた時代、教え子に恋をした。
その授業がすごい。
藤村が教え子だけに語りかけるような指導。
他の学生は学ぶことができなかったそうな。
結局クビになった。
その後、藤村は姪と不倫関係になった。
そんな逸話を、現代国語の教師が語っていた。
かれこれ50年近く前の話である。

本展でその教え子が「佐藤輔子」で、姪が「こま子」という名前だと知った。
小説は読んだことがないが、藤村の波乱に満ちた生涯に興味を抱いていた。
つまり根っからの「ミーハー」である。

「破戒」は映画化された。
大映の1962年作品で監督は市川崑。
主人公の丑松役は市川雷蔵だった。
藤村志保のデビュー作で、お志保を演じた。
原作者の島崎藤村から「藤村」を頂いたと、平凡か明星か何かで読んだことがある。

バカは死ななきゃ治らない。
我六十路半ば、「ミーハー」もそうだろうか。
まぁ、いいかっ(笑)。

2012118日観覧
美博の館#45

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