2012年10月4日木曜日

シャガールとマティス、そしてテリアード展

版画って絵画より気楽に観ることができる――。

 鎌倉の鶴岡八幡宮境内にある神奈川県立近代美術館で「シャガールとマティス、そしてテリアード~20世紀フランス版画と出版」展を観る。20世紀を代表する画家であるシャガールとマティスは優れた版画を残している。彼らの版画作品と、出版で支えた美術出版・編集者テリアード(1897年―1983年)の仕事を紹介する展覧会。開催2012922日~1224日。

展示されている作品
・マルク・シャガール(1887年―1985年)の「ダフニスとクロエ」と「サーカス」
・アンリ・マティス(1869年―1954年)の「ジャズ」

×  ×  ×

 6月に観た銀座のフェルメール展は全37作品(疑問作も含む)の複製画の展覧会だった。最新技術でフェルメールの描いた当時350年前の色彩を再現し、所蔵美術館の額装そのままで展示する試みがなされている。寡作の画家を知る上で貴重な催しだった。

だが、しかし。
 「真珠の耳飾りの少女」を観たマウリッツハイス美術館展と違う。
 なにが違うかといえば、気分が違う。緊張感が少ない。
 これはどこからくるのか。モノホンがどうかの差ではないか。
 複製画は実に気軽に観ることができる。

 本物は唯一無二。
 複製画は何枚ものコピーが効く。

 版画作品にも同じような気持ちになる。
 これって野暮天の当方だけだろうか?
 ケチを付けるわけではありません(ペコリ=謝意の態度)。
 色彩豊か版画が並び、愉しめましたぞ。

※同時開催=江口週展
2012102日観覧
美博の館#40

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