2012年2月23日木曜日

丸山明宏の「ヨイトマケの唄」

「ヨイっと巻け」が語源だそうな。
旧聞で恐縮だが、NHKの「ブラタモリ」のこと。16日の放送。
番組で「江戸の運河」を扱っていた。
徳川家康が江戸の物流のために築いた小名木川を探訪していた。
古地図に残る「六間掘」の痕跡をたどって住宅地をぶらぶらしていたタモリ一行に、主婦が「このあたりは終戦後がれきの置き場所として埋め立てられ、『ヨイトマケの唄』を歌って工事していた」と、語っていた。

ふーん、あれだな。聴いたことある唄に、懐かしさに誘われた。


――父ちゃんのためなら、エンヤコラ 母ちゃんのためなら、エンヤコラ もひとつおまけに、エンヤコラ
♪今も聞える ヨイトマケの唄
今も聞える あの子守唄

美輪明宏が丸山明宏時代に作詞作曲した「ヨイトマケの唄」だ。1964年(昭和39年)の作品で、歌詞に「土方(どかた)」という差別語がりテレビでは敬遠されたが、かなりヒットした曲である。土木作業の日雇い労務者の母親を歌っているが、このヨイトマケの光景は私の生まれ育った川崎では昭和30年初頭まで見られた。
工事現場で歌っていたっけ。
聴いていると、即興で歌い、なにやら卑猥なフレーズも出てきたりもした。

「ヨイトマケ」とは、地固めする際、重い槌(つち)を数人がかりで滑車を上下するときの掛け声で、滑車の綱を引っ張るときに「ヨイっと巻け」と言い合ったことが語源だそうな。それが転じて、その労働者をさす言葉となった。
ヨイトマケの多くは女性で、稼ぎの少ない夫を助けたり、夫に先立たれ家族を養う妻の仕事でもあった。

美輪明宏と改名したのは1971年だった。1957年シャンソンの「メケメケ」でヒットし、その女より美しい容姿で注目を浴びた。
ハイヒールにマンボズボン姿に、ガキのころなんと軟弱な野郎と思っていました(笑)。さすがに「非国民」なんて言葉は戦後生まれだから使わなかったけど、ね。

 
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