2010年11月17日水曜日

星野哲郎:人生の応援歌 FOREVER

出世街道・男はつらいよ・三百六十五歩のマーチ
 11月15日に85歳で亡くなられた作詞家の星野哲郎さんには、「三百六十五歩のマーチ」に代表される『人生の応援歌』というべき作品が多い。苦しい時、悲しい時、迷った時……背中を後押して励ましてくれた作詞を口ずさんでみたい。※以下敬称略

×  ×  ×

 団塊の世代である。
 小学校では同学年が10クラスあった。中学校で11クラス、高校で9クラスあった。大学受験は狭き門だった。就職も苦労した。やっとこさ入った会社ではライバルがいた。出世なんて……口ではいいながらも、出世競争に参入してしまった。一歩でも上を目指し奮闘した。
 風呂場で歌い、仕事の前には気合いを入れた。畠山みどりが歌った「出世街道」が身体の中を流れていた。作詞はもちろん星野哲郎。作曲は市川昭介。

 ♪やるぞみておれ 口には出さず
  腹におさめた 一途な夢を

 男は所詮「一本どっこ」だった。己だけが頼りだった。仕事人生のテーマ曲だったなぁ。

「男はつらいよ」。
 マドンナに惚れるが、結局はふられてしまう寅さんの渥美清が歌う。2番の歌詞に励まされました。

 ♪ドブに落ちても 根のある奴は
  いつかは蓮の 花と咲く

 作曲は山本直純だった。

 水前寺清子の歌に人生の応援歌は多い。
 まず「三百六十五歩のマーチ」だ。作曲は米山正夫。
 
 ♪しあわせは 歩いてこない
  だから歩いて ゆくんだね

 けだし名言である。しあわせの道程は平坦ではない。1日1歩、3日で3歩と順調に歩むかと思えば、挫折があり、2歩さがる。汗をかき、ベソをかき、休まないで掴むゴールなのだ。

「いっぽんどっこの唄」は男の生きざまが伝わってくる。作曲は富侑栄。

 ♪ぼろは着てても こころの錦
  どんな花よりきれいだぜ

 若い時は二度とない。男ならどんやれ、と励ましてくれる。

「どうどうどっこの唄」は人生七転び八起を謳う。

 ♪勝った負けたと さわぐじゃないぜ
  あとの態度が 大事だよ

 まさにおっしゃる通りです。作曲は安藤実親。

 脈絡なく人生の応援歌を挙げてみた。星野哲郎は援歌の達人なのだ。

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