昭和31年日活映画・妻役は北原三枝
『土俵の鬼』と異名をとった第45代横綱初代若乃花で元二子山親方の花田勝治(はなだ・かつじ)が2010年9月1日亡くなった。82歳だった。※敬称略
青森県出身。幕内優勝10回。栃錦とともに『栃若時代』を築いた。110㌔に満たぬ軽量ながら、豪快な上手投げ、呼び戻しを得意技にした異能力士だった。引退後は親方として2代目若乃花、隆の里の2横綱、若嶋津、実弟の貴乃花の2大関らを育て名伯楽といわれた。若乃花、貴乃花の兄弟横綱の伯父。相撲協会理事長も務めた。
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「若ノ花物語 土俵の鬼」は、 ガキのころ観た映画です。まだ我が家にテレビがない時代でした。1956年(昭和31年)の日活作品。森永健次郎監督。巨人軍に長嶋茂雄が誕生する2年前で、スポーツ界随一の人気を誇る若ノ花の波乱の半生を描いた伝記映画でした。
主演は若ノ花が本人役を務めました。奥さん役は、のちの映画界のトップスターとなる石原裕次郎夫人の北原三枝でした。若ノ花の青年時代を二枚目俳優の青山恭二、父親役は沢村国太郎でした。
ちなみに沢村国太郎の妹が沢村貞子、弟が加東大介、息子が長門裕之、津川雅彦です。南田洋子や朝丘雪路まで広げると、大芸能一家です。
北海道室蘭市で沖仲士をしていた花田勝治は怪力を見込まれ相撲界にスカウトされます。そこで血のにじむような荒稽古で鍛え、出世街道を歩みます。結婚、愛児誕生。幸せのなか夢の横綱を目指すとき。まさにそのとき。愛児が部屋のちゃんこ鍋をかぶる不慮の事故で亡くなります。悲嘆にくれる若ノ花が敢然と立ちあがります――。
ざっとそんな筋書きだったと記憶しています。
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あのころスポーツ界のヒーロー伝記映画が撮られました。
・力道山物語 怒涛の男(1955年日活)
・名寄岩 涙の敢斗賞(1956年日活)
・川上哲治物語 背番号16(1957年日活)
川上の奥さん役は新珠三千代でした。裕次郎の登場で、この種の映画を日活は製作しなくなったようです。
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