総理大臣拉致そして歌舞伎町封鎖
誉田哲也のジウシリーズの完結編「ジウⅢ」(中公文庫)を読む。
西大井の城西信用金庫爆破事件で、警視庁特殊強襲部隊SATの1個小隊が全滅した。新しく組織された小隊の班長に伊崎基子が抜擢され、精鋭メンバーで再編成された。
新宿東口で街頭演説中の総理大臣、大沼賢次郎を拉致し、歌舞伎町を封鎖、立て籠もる事件が起った。拉致したのは基子率いるSAT小隊だった。基子の弱みを握り計画に加担させたのはジウの黒幕ミヤジだった。首謀者のミヤジは『新世界秩序』を唱え、大沼総理を人質に歌舞伎町一帯の治外法権を要求した。
総理拉致の事件の裏には、ミヤジに協力する警察幹部の姿が覗いてきた。
歌舞伎町封鎖事件の捜査本部で、監視カメラに映る基子を見つけた門倉美咲は、説得すべく歌舞伎町に潜入する。
× × ×
登場事物のキャラクターの多彩さ、スピーディな物語の展開、読ませる筆力と質のよいエンターテインメント。十分楽しめる。
心根の優しい女っぽい美咲と、激しい気性の男まさリの基子。個性の違う二人のヒロインがそれぞれに魅力的だ。
2010年8月9日読了
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