新納は正しくは「にいろ」
『昭和』『流行歌』『スキャンダル』と興味を引くキーワードが3つも並ぶ表題に惹かれ思わず買ってしまい、「昭和流行歌スキャンダル」(島野功緒著・新人物文庫)を読む。
スキャンダルというより、内容はヒット曲誕生にまつわる秘話そして裏話となっている。紹介している名曲は、戦前の「東京行進曲」から50年代の「いい日旅立ち」まで127曲を、年代順に扱っている。
目次と草球の選ぶヒット曲
・第1章:戦前・戦中時代/侍ニッポン・ああそれなのに・旅の夜風
・第2章:昭和20年代/星の流れに・憧れのハワイ航路・青い山脈。お富さん
・第3章:昭和30年代/おんな船頭歌・別れの一本杉・アカシアの雨がやむとき・王将
・第4章:昭和40年代/夢は夜ひらく・ブルーシャト―・おふくろさん・そいて神戸
・第5章:昭和50年代/石狩挽歌・津軽海峡冬景色・ブランデーグラス・舟唄
× × ×
「侍ニッポン」の歌詞に登場する『新納鶴千代』は正しくは「にいろ」と読むが、レコーディングの際ルビをふってないため、歌手の徳山璉(たまき)が「しんのう」を歌ってしまったのが、定着したそうだ。作詞・西條八十、作曲は松平信博。
原作は郡司次郎正(じろまさ)で、幕末の大老・井伊直弼の日陰の子、新納鶴千代が桜田門外で実の父親を斬る話。
2010年3月20日読了昭和流行歌スキャンダル (新人物文庫)
0 件のコメント:
コメントを投稿