2015年11月28日土曜日

原節子さん forever 小津安二郎「東京物語」

*わたくし ずるいんです お父さまやお母さまが思っていらしゃるほど
そういつもいつも昌二さんのことばかり考えてるわけじゃありません
  ええんじゃよ 忘れてくれて
でも このごろ 思いださない日さえあるんです


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訃報 : 原節子さん95歳=伝説の女優 2015/09/05  

小津安二郎監督の映画「東京物語」を観る。
脚本 : 野田高梧、小津安二郎 / 斎藤高順音楽 / 1953年 /

冒頭は平山周吉と嫁の紀子のやりとり。
周吉の次男で紀子の夫昌二は戦死。
周吉の妻とみの葬儀が済み、戦死から8年、
未だに昌二の影を引きずる紀子に周吉が再婚をすすめる終盤の場面。

平山周吉・とみの老夫婦が尾道から20年ぶりに上京、成長した子どもたちの家を訪ねる。医者の長男、美容院を営む長女は日常の忙しさにかまけて老夫婦の世話が行きとどかないが、戦死した次男の嫁紀子が親身に心遣いをみせる。

出  演
・笠智衆 : 平山周吉
・東山千栄子 : とみ(周吉の妻)
・原節子 : 紀子(戦死した次男昌二の妻)
・杉村春子 : 金子志げ(長女)
・山村聰 : 平山幸一(長男)
・香川京子 : 京子(次女)
・大坂志郎 : 平山敬三(三男)
・三宅邦子 / 中村伸郎 / 東野英治郎 / 十朱久雄 /
・桜むつ子 / 長岡輝子 / 高橋とよ /

なんど観てもしみじみと心に沁みる。
家族の絆、老いと死__
深淵かつ普遍的なテーマがそこにあるからだろう。

一人になると急に日がなごうなりますわい
妻を亡くした平山周吉の笠智衆が隣りの奥さん高橋とよと交わす言葉も心に響く。ラストシーンひとりぼっちで居間で海を眺める周吉の姿がなんとも寂しげだ。

原節子は高峰秀子と並ぶ大女優だと思う。
気品と清潔感が漂う。
滑舌のよい台詞が美しい。

42歳で映画界から忽然と姿を消した。
以来、華やかな世界と隔絶した隠遁生活を送っていた。

稀有な永遠な伝説の女優だった。

拙ブログ「原節子」関連
「秋日和」2015/04/26
「麦秋」2014/07/27
「晩春」2014/07/26
「原節子 あるがままに生きて」2010/11/18

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2015年11月27日観映 #150
映劇の芸

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