2010年7月18日日曜日

嶋津義忠「信之と幸村」

猿飛佐助は出てこないが……
 家を守るか? 武名をあげるか? 関ヶ原合戦で、真田家の兄弟はそれぞれの道を選んだ。兄・信之は父・昌幸と袂を分かって東軍に属し、徳川幕府の下で家の存続と発展に腕を振るう。父とともに西軍について敗者となった弟・幸村は、雌伏のときを経て大坂の陣に参加、天下人・家康に挑む。戦国乱世から天下泰平へと移り行く時代に、己の使命を背負って戦う兄と弟を描いた力作長篇小説(BOOKデータベースから)
 
 嶋津義忠の歴史小説「真田疾風録 信之と幸村」(PHP文庫)を読む。

×  ×  ×

 ガキのころ読んだのは、マンガの『真田十勇士』ものだった。幸村を支えた10人の勇猛な家臣軍団だ。あれって立川文庫の創作ものの流れをくんでいるのだと思う。クライマックスは大坂夏の陣だ。
 猿飛佐助/霧隠才蔵/三好清海入道
なんて面白いキャラが登場して、わくわくして読んでいた。あのときの悪役は「タヌキおやじ」の徳川家康だったなぁ。
 昭和20年代後半から30年代初めにかけての話だ。

 山岡荘八の小説「徳川家康」から家康の一般的な悪役イメージが変わったようだ。

「信之と幸村」に登場する幸村を支える忍びの佐助は、猿飛佐助のモデルなのだろうか。
 真田家ものをさらに読んでみたいと思った。池波正太郎の「真田太平記」あたりを。
2010年7月17日読了信之と幸村 (PHP文庫)

0 件のコメント: